OCTAVE のV40 SE は、出力50W x 2 RMS (4Ω) 五極管プッシュプルのプリメインアンプです。V40SE はV40 をベースに設計されており、改良点には、増幅段とパワーサプライが挙げられます。ドライバー回路にはアルミニウム電解コンデンサではなく、容量漏れの少ないタンタル電子コンデンサを使用しています。ドライバー管のヒーター電圧は、ヒーターシステムに起因するハム音やノイズを軽減させるために、緻密に安定化され、供給電圧とともに電力管理によって制御されています。ヒーターと電源供給電圧は、AC 電圧が85-115V の範囲で高い安定性とドリフトフリー動作を確保しています。
                              バイアス表示は、2 つの緻密な調整を可能にします。 
                            ・黄色LED~緑色LED (OK)の同時点灯⇒28mA 
                              ・28mA⇒ EL34、6L6 などの真空管を使用時のバイアス電流の推奨値 
                              ・緑色LED (OK)~赤色LED の同時点灯⇒34mA 
                              ・34mA⇒ 6550やKT88 などの真空管を使用時のバイアス電流の推奨値 
                            どの出力管も過電流に対して保護されています。さらに保護回路とバイアスシステムそのものは、不良真空管による過電圧からも保護されます。 
                              V40SE には、その他のパワー、プリメインアンプ同様、Black Box を接続することが可能です。アンプに負担がかかる低インピーダンスや低能率のスピーカーをドライブする場合にも、外部Black Box 又はSuper Black Box を使用することにより、V40SE の出力を最適化することが出来るのです。  
                            入出力 
                              V40SEには、RCAラインレベル入力が5系統、テープ出力が1系統、そして音量調整が有効なプリアンプ出力が1系統装備されています。またプリアンプ出力はICでバッファリングされ、接続された機器(通常はアクティブサブウーファー)からのグラウンドノイズなどの悪影響を軽減しています。 
                              入力のうち「Front Channel」と印字された入力は、音量調整をバイパスするリレーと連動しており、このセレクタの位置では、V40SEはステレオパワーアンプとして動作しますので、AVシステムへの組み込みや、プリアンプの追加によるシステムのアップグレードが可能なのです。録音出力は常にアクティブで、「Front Channel」の位置でグラウンドショートしています。そのため、「Front Channel」信号の録音信号をつくることは其可能です。
                              入力セクションは標準のTape Monitor Record回路で作られていないため、信号経路でのリレー接点は少なくなり、影響は同じになります。  
                            電源管理 
                              電力機能に関する全ての機能(ヒーターの上昇、高電圧の上昇)は、電源管理によって統制され、真空管、整流器、コンデンサやスイッチ等の内部パーツを、電源投入時の過度電流から保護します。これは、真空管のみならず、コンデンサや全ての電力に関するパーツの寿命を保つのです。 
                            ECO モード 
                              ECO モードは、本体の電源が投入された時(使用中ではありません)の熱と不要な電力消費を軽減するものです。信号が検知されなくなって5 分後に、ECO モードは本体動作に必要な電源を休止させます。
                              この「スリープ」モードでは、V40SE は10Wのアイドル電流しか必要としません。そのため、本体をランニングさせるための熱はほぼ無くなり、ヒーター電圧とパワーアンプセクションのヒーター電圧はOFF になります。
                              音楽信号が再度V40SE で検知されると、ECO モードは本体を起動させます。動作までのディレイタイムは約35秒間です。 
                            ・出力段構成: 五極管接続プッシュプル動作 
                              ・真空管アイドル電流: 28mA: BIAS Low・34mA: BIAS High 
                              ・グリッド電圧は各々の真空管で個別調整が可能 
                              ・調整範囲: -16 ~ -42V、3 回転精巧レギュレータ 
                              ・ソフトスタート/ 突入電流制限: 突入電流メインズは約350W までに制限。 
                               遅延時間は35 秒(Super Black Box 接続時) 
                              ・動作遅延: 50 秒 
                              ・ヒーターシステム: 増幅管(電子管) AC 点火(6.3V AC)、ドライバー管DC 点火(6.3V DC) 
                              ・保護システム:出力管: 過度電流保護、トリガー電流190mA 
                                       :ドライバー回路: 過度電圧保護、トリガー電流320V DC 
                              ・保護トリガーレベルを超過すると高電圧は切断されます 
                              ・NFB: 出力から入力管まで直接 
                              ・NFB: 10dB / 全体負荷4Ω - V40 
                              ・能率: フル振幅180mV / 負荷4Ω / 40W RMS 
                               	チャンネル間誤差L-R: 1dB 以下(音量レギュレータ範囲0dB - 70dB) 
                              ・PMZ コア使用の広帯域幅トランスによる、シングルインピーダンス出力 
                              ・無負荷、あるいは出力はショートでもアンプは安定 
                            
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